mercredi 6 novembre 2013

記念切手になったアレクサンドル・イェルサン博士



先日、切手を買うためにポストに寄った

綺麗な切手もありますがどうしますか、と聞かれたので、お願いしますと答える

出す前に、係の方はそれほど綺麗ではないのですが、と言って手渡してくれたものを見て、驚き、声を上げた

ペスト菌を発見したアレクサンドル・イェルサン(Alexandre Yersin, 1863-1943)博士の顔がそこにあったからだ

おそらく、ほとんどのフランス人は知らないだろう

もちろん、係の方も知らなかった

実は、スイス出身のこのフランス人微生物学者のことを最近のエッセイで取り上げたところだった

「パリから見えるこの世界」 第18回
 医学のあゆみ (2013.7.13) 246 (2): 201-205, 2013 
「ペスト菌発見者アレクサンドル・イェルサンという人生と北里柴三郎」

 どのような人生を歩んだ人間だったのか、お読みいただければ幸いである


調べてみると、この切手は今年の9月23日に出たもの

 同時に、晩年のイェルサン博士が描かれた0,63€の切手も発行されているようだ

上の写真は若い時に研究をしていたパスツール研究所の様子が背景にある

一方、こちらの背景は後半生を過ごしたベトナムが景色になっている

二つの切手が彼の二つの人生を描いている


孔子はこの人生には二つの生があると言ったという

 そして、二つ目の生はこの人生は一つだけであることを悟った時に始まると付け加えた

イェルサン博士はまさに二つ目の生を遠く離れたベトナムで過ごすことになった

博士は一体何を悟ったのだろうか

そんな興味を改めて掻き立てる嬉しい新切手であった





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